今を生きる
山口継雄
昨年11月30日「共に生きる社会を目指す~『浦河べてるの家』の実践を通して~」という講演のすぐ後茶話会で講演者向谷地生良さんと挨拶ができた。「べてるの家の「非」援助論」を愛読していた者にとってその活動の責任者と普通に話せた。人間は普通がいい。それからまたお茶をのみながら、敬愛するK兄と持参していた朝日新聞の記事(フロントランナー)のことを話始めていた、そこにその当人が顕れた。天畠大輔さん。車椅子で介助の女性に伴われて。K兄が気付いて近づいた。「あかさたな話法」で辛うじて意思を疎通できたようだった。でもこころが熱くなった。私と同じ急性糖尿病に罹り処置の遅れから意思の疎通さえ十分にできない状態になったという天畠さんは私達の前でも明るかった。その前向きさが私には驚きでしかなかった。この大学の卒業生はこうして社会で活躍されている。この会の後K兄と昼食をしながらK兄の御家族のお話しなど聴くことができた。そこでもK兄の御家族のことを少し思うことができた。たったそれだけなのかもしれない。ほんのちょっとの出会いでしかない。でもこう思う。魂と魂の出会うところに聖霊のいますことを。